『「経営とは、道徳観と経済観の融合である」――これを実践的に学べる場、それが豊友会です。』
岡山香川豊友会 顧問・全国豊友会 名誉顧問 甲斐尊美
「道徳を忘れた経済は罪悪である。しかし、経済を忘れた道徳は寝言にすぎない」この言葉は二宮尊徳の経営哲学です。「人の道を忘れた経営は罪なことである。しかし、経営を通じて社会の役に立つ、そして利益を上げることができなければ、寝言を言っているようなものである。
豊友会は、この言葉の通り、道徳となる「人間学と経営学を学ぶ場」です。多くの経営者が勉強に行く場合は人間学をほとんど学ばず、経営の進め方、戦略・戦術、経営計画の立て方などの手段方法を求めることが多いでしょう。
高木利美氏(初代豊友会会長)は口癖のように言っておりました。会社は「社長の器以上に、良くも大きくもならない」社長の資質が問われるのが経営である。逆に言うと、社長の資質が高くなれば会社のレベルが上がるのです。社長がいくら経営の技法を学んでも、意欲や人間性を高めていかない限り、結果は変わらない。だからこそ、人間学と経営学の両輪を学ぶ必要があり、それができる場がこの豊友会の魅力の一つです。
これからは、人を大切にする経営が主流になる時代です。社員を募集してもなかなか入ってこない。人が入ってきてもすぐにやめてしまう。
人を集めることは大切なことですが、最も大事なことは「人を貯められる会社」にすることです。これが会社が生き残り、発展させていくための重要課題です。だからこそ、社長は、社員に寄り添い「人間的に成長をさせ、社会で生きていく力をつける」ことをしなければなりません。仕事を通じて社員を育てることは、会社の力に反映していく、本当の人材育成につながります。
私は、高木会長との出会いで多くの指導をいただき、人生や経営に対して、さまざまな気づきを得られました。やがて、その気づきは生きた知恵、哲学となりました。
いつしか、社員に「将来こんな会社になりたい、こんな会社になって地域の人々にこんなことができる会社にしよう」と夢を熱く語るようになり、また時には、仕事や人生の意義となる哲学を何度も繰り返し語りました。そして、自ら言っていることとやっていることが同一となるように率先垂範を心がけました。会社の発展は社員の成長なくして発展しないと私は考えています。そのおかげで社員の成長を促し、社員の定着も驚くほど良くなり、会社が発展し始めました。やがて、業界でも例を見ないほど定着率の高い会社へと生まれ変わったのです。
人間学と経済学を学んだ経営者は、経済的な目標を達成するだけでなく、人間としての成長や倫理的な判断力を身につけることができます。これにより、社員や顧客、社会全体に対して良い影響を与えることができ、やがて、企業の持続的な発展に繋がります。
道徳と経済という相反するものを同時に満たすには、どうすれば良いのか・・・豊友会の学びの中に、その答えがあります。
『世の中の経営者の多くは、師匠と思えるような人とは出会えていません。しかし、豊友会にはその機会があります。』
岡山香川豊友会 元幹事長 松澤純三
豊友会で学ぶ最大の意義は「人との出会い」にあります。それも、師匠となる方との出会いです。
企業が100年、200年と継続・発展していくために何が必要かを模索し学び続けていると、このような出会いが大きな意味を持つことに気付かされます。
そして、経営者同士が互いに励まし合い、しのぎ合って共に向上していく場に身を置くことは、経営者の成長には必要不可欠です。
故・高木会長が言われた「社員さんに光を当てたい」という思いを根本に、原理原則に基づいた経営を学び実践していく。そのために、経営指針書を作り、経営者自身が成長し続けて未来の理想像を創り出すこと。これが、企業の長期的な発展にはとても重要です。
今、振り返ってみると、師匠との出会いが業態変換に結びつき、社員と共に幸せになる長期ビジョンを持つことに繋がりました。「人との出会い」と「豊友会での学び」が、経営者としての成長を促し、成功への道を切り開くキッカケとなっていたのです。
これが、私の経験則からの豊友会で学ぶ意味です。
『“ワクワクする長期ビジョン”にめぐり会うこと。あえて言うが、作るのではない。世の中の問題を解決できるような、世のため人の為に心がときめくビジョンに出逢うことだ。』
岡山香川豊友会 元幹事長 秋山秀行
豊友会の前身“高木塾”に入会したのが32歳。現在66歳。この会の意味はいたってシンプル。
経営指針書を創ること。そして、作動させること。
結果として、社員を筆頭に会社に関わる人が幸せになる。
以上終わり。
まずは、自分が経営者としてその覚悟をすること。
高木会長の最初の質問は「あなたは、経営者になりたいのですか? 技術者(先生)になりたいのですか?」と、覚悟を問われる。
次に、当時、他の勉強会と豊友会が大きく違っていたところは、
「経営学とは、人間学である。」という考え方が根底にあったこと。
最初に、心情から入り、そこから信条を導きだし、経営理念を打ち立てる。ここまでに、時間と体力と気力の80%を費やす。
他方で、経営者としての最低必要絶対条件である、経営を数字で捉える力を養うこと。単に絵に描いた餅にしないためだ。数字に善悪はない、ただ正直に現実を表すのみ。現実を受け入れ、目標を定めるとモチベーションがあがる。
最後に一番大切なことは、“ワクワクする長期ビジョン”にめぐり会うこと。あえて言うが、作るのではない。世の中の問題を解決できるような、世のため人の為に心がときめくビジョンに出逢うことだ。
今、私は経営に対して全く興味がない。世の中を変革できる社会モデルを創りたいからだ。しかし、今までのビジネスモデルがバックボーンにあることは間違いない。私の情熱は、32歳の時以上に燃え上がっている。人生に定年はない。
感謝
『豊友会は、経営者として、人間として成長するための貴重な学びの場であることは間違いありません。』
岡山香川豊友会 元幹事長 全国豊友会 名誉顧問 木村勝志
私と豊友会との出会いは、甲斐さんとの出会いから始まりました。この出会いを通じて、師である高木会長と、松澤さん、秋山さんというかけがえのない友人たちに巡り合えました。豊友会での出会いは、それまで私が持っていた経営者としての価値観を大きく変えるキッカケを与えてくれました。
「類は友を呼ぶ」という言葉の通り、経営に真面目に取り組む仲間が集まる豊友会では、お互いに切磋琢磨する中で、二つのことを学びます。「学び方」と「人間学」です。
学び方というのは、原理原則の理解や法則の活用、思考の五原則などです。物事の本質を理解したり、物事を客観的に捉えたりすることは、経営指針書の作成には欠かせません。
また、経営者は「人」への理解、人間学を学ばなければなりません。人間学は人と人との関係性の中で培われるものであり、師と友の存在がその助けとなります。自分の性格や考え方の癖は自分ではわからないため、他者からのフィードバックが重要となるからです。
そして、良い縁を大切にすることの大切さと、自ら発する言葉が未来を創るという意識の大切さにも気づかせてくれました。良い縁は良い学びをもたらします。ポジティブな言葉を発し続けることは、思いを現実へと変える機会に巡り合う可能性を高めるからです。
もし、病気や経営不振といった試練に直面しているならば、その試練は成長への呼びかけだと気づいてください。信頼できる仲間からのアドバイスが、試練を乗り越える助けとなります。豊友会は、そうした信頼できる仲間たちに出会える場であり、経営者として、人間として成長するための貴重な学びの場です。豊友会で学ぶ意味はここにあります。
「全国豊友会『指針書チェックの会』岡山香川大会 2024」のご案内
今回のテーマは「人が輝く舞台づくり」です。
皆様ぜひ積極的にご参加ください。
日時:2024年11月16日(土)12:30~受付開始
2024年11月17日(日) 9:00〜15:40 終了予定
会場:アークホテル岡山